カテゴリ:人権条項( 4 )

スウェーデン統治法典 第2章 【基本的自由および権利】
第1条 【精神的自由】
1 すべての市民は、共同体に対して、次の権利を保障される。
 1) 表現の自由…情報を伝達し、思想、意見および感情を、口頭、書面、画像的その他の方法で表現する自由
 2) 情報の自由…情報を入手し、受領し、その他他人の陳述を知る自由
 3)集会の自由…情報の伝達、意見の表明その他同様の目的のため、または芸術作品を発表するために集会を準備し、出席する自由
 4) 示威運動の自由…公共の場所においてあらゆる示威運動を企画し、参加する自由
 5) 結社の自由…公的または私的な目的のために他人と団結する自由
 6) 信教の自由…単独でまたは他人と共同して自己の宗教を実践する自由
2 出版の自由に関する法律および表現の自由に関する基本法の規定は、出版の自由ならびにラジオ、テレビその他の同様の放送、映画、ビデオその他の動く画像および録音の表現による表現の自由に適用される。
3 出版の自由には、公文書へのアクセス権に関する規定も含まれる。

第2章 第2条 【表現の自由】

 すべての市民は、行政との関係において、あらゆる政治的、宗教的、文化的その他の関係における意見の表明を強制されることから保護されなければならない。さらに市民は、行政との関係において、意見形成のための集会もしくは示威運動その他の意見の表明に参加することを強制されず、または政治結社、宗教その他の第一段に掲げるこれらの意見のための団体に属することを強制されることから保護されなければならない。

第2章 第3条 【個人情報】 

1 市民に関する公の登録簿における記録に、もっぱらその政治的意見に基づく記録をその同意を得ないで記載してはならない。
2 市民は、電子データ処理による自己に関する情報の登録から生ずる人格的自律権の侵害に対して、法律で具体的に規定される範囲内において保護される。

第2章 第5条 【体刑の禁止】

市民はすべて体刑を科せられない。さらに市民は、陳述の強要もしくは妨害のための拷問、あらゆる医療的作用または干渉による侵害から保護されなければならない。

第2章 第6条 【身体・通信の自由】

市民はすべて共同体において、第四条および第五条に定められた場合以外においても、その身体に対するあらゆる強制による侵害から保護されなければならない。さらに市民は、身体の検査、家屋の捜索もしくは同様の侵害、書簡その他の私的な通信の検閲、盗聴、電話その他の私的な通信の録取からも保護されなければならない。

第2章 第7条 【国籍】

1 市民は、国外に追放され、または入国を妨げられることはない。
2 王国に住居を有し、もしくは有した市民は、その者の明示の同意または他国の公務員就任により、同時に他国の国籍を有することとなる場合のほか、その国籍を剥奪されない。ただし、前段の規定にかかわらず、一八歳未満の児童については、その両親またはその一方と同じ国籍を有しなければならない旨の規定を置くことができる。さらに、外国との条約に従って、出生以来他国の国籍をも有し、かつ、そこに永住している者について、一八歳またはそれ以後スウェーデン国籍を剥奪する旨の規定を置くことができる。

第2章 第8条 【移動・移住の自由】

 市民は、共同体において、その自由を剥奪されることはない。市民は、その他、王国内を移動し、および王国を離脱する自由を保障される。

第2章 第9条 【人身保護】

1 裁判所以外の公の機関が、犯罪またはその疑いのため、市民の自由を剥奪した場合には、その者は、遅滞なく事件を裁判所で審理することを要求する権利を有する。ただし、この規定は、他国が科した自由の剥奪を伴う刑罰の執行をこの国に委譲する事件には、適用されない。

2 前項に規定する理由以外の理由で、市民が強制的に抑留されている場合には、その者は、同様に、事件を遅滞なく裁判所において審理することを要求する権利を有する。その際に、陪審員会による審理は、その陪審員会が法律の規定に従って構成され、陪審委員会の議長が常勤の裁判官であったか現にそうである場合には、裁判所の審理と同等と見なされなければならない。

3 1項または前項に規定する審理が、同項の条項に従い、権限を有する当局に付託されなかったときには、審理は、一般的管轄権を有する裁判所が行わなければならない。

第2章 第10条 【事後法の禁止・例外】

1 行為の時に刑罰を科せられなかった行為に対し、刑罰または刑罰に相当する制裁を科してはならない。その行為に対し、行為の時に規定されていた刑罰よりも厳しい刑罰を科してはならない。刑罰に対して定めるこの条項は、没収その他犯罪にふかして科せられる特別の法的効果にも同様に適用する。

2 国に納入すべき税、負担、料金は、税、負担、料金を支払う義務が生じた事情が発生した時に施行されていた条項に規定されていた程度以上に課してはならない。ただし、国会はそうする特別の理由があると認めたときは、前述した事情が発生した時点にはその法律が執行していなかったときでも、その時点において政府または国会の委員会が国会にその趣旨の提案を行っていた場合には、その税、負担および料金を課する旨をその法律で規定することができる。前段の目的については、その提案を行う旨を発表する政府から国会に向けられた書面はその提案と同等の効力を有する。さらに、国会は、戦争、戦争の危険または重大な経済的危機に関連した特別の理由によってそうすることが必要であると認めるときには、1項の規定に対する例外を設ける旨を規定することができる。

第2章 第10条 【特別裁判所】

1 すでに行われた行為または特定の紛争その他特定の事件のために裁判所を設立することはできない。

2 裁判所の審理は、一般に公開する。

第2章 第12条 【自由および権利の制限】

1 第1条一項ないし5号、第6条、第8条および第11条2項に規定する自由及び権利は、第13条ないし16条が規定する範囲で、法律または第8章第7条1項第7号もしくは第8章第10条に従って発せられた法律に基づく命令により、制限することができる。

2 前項に規定する制限は、民主主義社会において受容することができる目的を達成するためにのみ為すことができる。制限は、その制限の原因となった目的に関して必要な範囲を超えてはならず、また、民主主義社会の基礎の一つである自由な意見の形成に対する脅威となる程度にまで及んではならない。制限は、政治的、宗教的、文化的その他の理念のみに基づいて行ってはならない。

3 1項に規定する法律のための提案またはその法律の改正もしくは廃止のための提案は、国会で否決されない限り、10人以上の議員の動議により、その提案に対する国会の委員会の最初の報告書が国会の本会議に提出された日から、12カ月以上の期間をおいて、行わなければならない。前段の規定にかかわらず、国会は、投票した議員の六分の五以上がその決議に賛成したときには、その提案を採択することができる。 

4 前項の規定は、二年以下の期間しか施行しない法律の提案には適応しない。また、前項は、もっぱら次の事項に関する法律の提案にも適応しない。
 一 公務員として、または公務を遂行しているときに知得した事項および出版の自由に関する基本法第二章第二条に規定する利益に関して要求される秘密を漏洩することの禁止
 二 人の住居の捜索または同様の侵害
 三 特定の行為または怠慢のため刑罰として科せられた自由の剥奪

5 憲法委員会は、国会に代わって、特定の法律の提案にこの条の3項が適用されるかどうかを決定しなければならない。

第2章 第13条 【表現の自由および情報の自由の制限】

1 表現の自由および情報の自由は、国の安全、国民経済、公共の安全と秩序、個人の尊厳、プライバシーの尊重または犯罪の予防および訴訟のために制限することができる。経済活動に関して表現する自由は制限することができる。表現の自由または情報の自由は、その他の場合には特に重要な理由による必要性があるときにのみ制限することができる。

2 前項の規定により制限を行いうる場合を判断するに際しては、政治的、宗教的、専門職業的、科学的および文化的事項における表現の自由と情報の自由を最大限に保障することの重要性に特別の配慮をしなければならない。

3 陳述を受領し、または頒布する特定の方法を、陳述の内容を考慮することなく詳細に規制する法令および規制を発することは、表現の自由もしくは情報の自由を制限するものと見なしてはならない。

第2章 第14条 【集会・示威運動の自由の制限】

1 集会の自由および示威運動の自由は、国の安全、集会もしくは示威運動の際の公共の安全と秩序、交通の円滑または伝染病予防のためにのみ制限することができる。

2 結社の自由は、その結社の活動が軍事的もしくは同様の性質を有し、または特定の人種、特定の皮膚の色もしくは特定の民族的期限を有する全国的団体の迫害を伴うものに関してのみ制限することができる。

第2章 第15条 【人種、皮膚の色、民族による差別】

法律その他の命令は、人種、皮膚の色、民族的起源による少数者であることを理由として国民を差別することはできない。

第2章 第16条 【男女の平等】

法律その他の法令における性に基づく市民の差別は、当該条項が男女の間の平等をもたらすための努力の一部を構成し、または強制的な兵役もしくはそれに相当する強制的な国の役務に関する場合を除いては、定めることはできない。

第2章 第17条 【労働組合と雇用主の権利】

労働組合、雇用主または雇用主団体は、法律に別段の定めがあるときもしくは協定によるときのほかは、ストライキ、ロックアウトその他の同様の措置をとる権利を有する。

第2章 第18条 【財産権の制限】

1 すべての市民の財産は、緊急の公共の必要がある場合を除いて、収用その他の処分により、その財産を行政もしくは私人のために明け渡し、または行政により土地もしくは建物の利用に対する制限を忍受することを、強制されることから保護される。

2 公用収用その他の処分によって財産の明け渡しを強要される者は、その損失に対する補償を受ける権利を保障される。何人であれ、その土地または建物の利用が、行政により、使用部分の土地利用が実質的に損なわれ、または損害を受ける程度に制限を受け、その制限が当該財産のその部分の価値に比較して重要である場合にも補償を受ける。

3 前項の規定にかかわらず、田園に立ち入ることは、公衆の立入権によりすべての者に開放されなければならない。

第2章 第19条 【著作権】

作者、芸術家および写真家は、法律の定めるところに従い、その作品に対する権利を有する。

第2章 第20条 【職業を遂行する権利】

1 取引を行い、職行を遂行する権利の制限は、重要な公共の利益を保護するためにのみ許され、特定の個人または企業の財産的利益を促進するためにのみ行うことは許されない。

2 サーメ人がトナカイを飼養する権利は、法律で規制する。

Art.20
The right of the Sami population to practise reindeer husbandry is regulated in law.
(サーメ人がトナカイを取り扱う権利は、法律に定める/浜島試訳)
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by souansyuu | 2005-09-20 14:54 | 人権条項

人権条項:イタリア共和国憲法 第1部 第1章 市民的関係
イタリア共和国憲法 

第1部 市民の権利および義務

第1章 市民的関係

第13条
1 人身の自由は、侵害することはできない。
2 いかなる形態の個人の拘禁、検査または捜索も、人身の自由のその他のいかなる制限も、司法当局の理由を付した令状によりかつ唯一法律の定める場合と方法によるのでなければ、認められない。
3 法律で明白に定める必要かつ緊急の例外的事件において、公安当局は暫定措置をとることができ、この措置は、48時間以内に司法当局に通知されなければならず、司法当局がその後48時間以内にその措置を承認しなければ、取消されたものとみなされ、いかなる効果も有しない。
4 自由の制限を受けている個人に対する肉体的および精神的暴力を加えるものは罰せられる。
5 法律は、未決勾留の最高限度を定める。

第14条
1 住居は侵害することはできない。
2 検査、捜索または差押は、人身の自由を守るために定められた保障にしたがい、法律の定める場合と方式による外は、これを行うことができない。
3 保健および公共の安全のための、もしくは経済的および財政的目的で行う調査および検査は特別の法律によって規律される。

第15条
1 通信およびその他のすべての形態のコミュニケーションの自由と秘密は侵すことができない。
2 前項に対する制限は、法律で定められた司法当局の理由を付した令状によってだけ行うことができる。

第16条
1 すべての市民は、法律が一般的に保健または安全のために定める制限の外、国の領土のいかなる地方に自由に通行、滞在することができる。政治的理由による制限はいっさい定めることができない。
2 すべての市民は、法律による義務の外、共和国の領土を出国すること、再入国することは自由である。

第17条
1 市民は、平穏にかつ武器を持たずに、集会する権利を有する。
2 集会は事前の届出を必要としない。公開の場所おいても同様である。
3 公共の場所における集会は、当局に対する事前届出が必要である。当局は、治安または公共の安全に関する明白な理由によってだけ、それを禁止することができる。

第18条
1 市民は、刑法によって個人に禁止されていない目的のために、許可なしに、自由に結社をつくる権利を有する。
2 秘密結社および軍事的性格の組織を通じて、間接的にも、政治目的を追求する結社は、禁止する。

第19条
 何人も、個人的にまたは集団的に、その様式を問わず、自己の宗教上の信仰を自由に表明し、布教を行い、儀式が良俗に反しないかぎり、私的公的に儀式を行う権利を有する。

第20条
 宗教的性格をもちその目的が宗教または信仰である組織または団体は、その設立、法的能力、活動方法につき特別の法的制限、特別の租税上の負担を課す原因とならない。

第21条
1 何人も、自己の思想を、発言、文書その他のあらゆる普及の手段により、自由に表明する権利を有する。
2 出版は、許可または検閲に従属させることはできない。
3 出版法が明白に認める犯罪の場合、または同法の責任者の表示の規定に違反した場合、司法当局の理由を付した令状によってだけ、差し押さえの手続をすることができる。
4 前項の場合、絶対的に緊急性があり司法当局の関与が時間的に不可能なときは、定期刊行物の差し押さえは、警察職員がこれを行うことができ、警察職員は、遅滞なく、二四時間を超えることなく、その措置を司法当局に通告しなければならない。司法当局が通告後二四時間以内にそれを承認しないときは、差し押さえは、取消され、すべての効果を失うものとみなされる。
5 法律は、一般規定により、定期刊行物の資金調達手段を公表することを定めることができる。
6 良俗に反する出版、公演およびその他すべての表現は禁止される。法律はその違反を予防し抑止する適当な措置を定める。

第22条
 何人も、政治的理由により、法的能力、国籍、姓名を奪われない。

第23条
 いかなる人的または物的負担も、法律に基づかなければ、これを課すことができない。

第24条
1 何人も、自己の権利および正当な利益を保全するために、訴えることができる。
2 弁護は、訴訟手続きのいずれの事態および段階においても侵すことのできない権利である。
3 貧困者には、所定の制度に基づき、各裁判所に訴え、弁護する手段を保障する。
4 法律は、誤判に対する補償について条件および方式を定める。

第25条
1 何人も、法律の定める権限を有する正当な裁判官の裁判を受ける権利を奪われない。
2 何人も、実行行為前に発効した法律が効力を持つのでなければ、罰せられない。
3 何人も、法律の定める場合でなければ、保安処分を受けない。

第26条
1 市民の引渡は、国際協定により明示的に定められている場合だけ、承諾することができる。
2 いかなる場合にも、政治犯罪を理由としては承認されない。

第27条
1 刑事責任は、個人に属する。
2 被告人は、確定判決まで、有罪とみなされない。
3 刑罰は、人道に反する取り扱いであってはならず、受刑者の再教育を目指すものでなければならない。
4 死刑は、戦時軍事法規の定める場合の外、認められない。

第28条
1 国および公共団体の職員および従業員は、その行為による権利侵害につき、刑事、民事および行政法にしたがい、直接責任を負う。
2 この場合、民事上の責任は、国および公共団体に拡大される。
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by souansyuu | 2005-07-16 12:09 | 人権条項

人権条項:オランダ王国憲法(1983年)
第1章 基本権

第1条 【平等】
 オランダにいる人はみな、おなじ条件のもとでは平等にあつかわれる。宗教、信条、政治に関する意見、人種、性別、そのほかどんな理由であれ、差別はゆるされない。

第2条【市民権】
(1)だれをオランダ国民とするかは、法律で定める。
(2)外国人を受け入れたり送りかえすための規則は、法律で定める。
(3)外国人は、条約にしたがっている場合にだけ、送りかえしてよい。それに関するさらに細かい規則は、法律で定める。
(4)だれにでも、この国を去る権利がある。ただし、法律で定める例外をのぞく。

第3条【公務につく権利】
 すべてのオランダ国民は、公務に任命される権利を平等にもつ。

第4条【選挙する権利・される権利】
 すべてのオランダ国民は、代議員を選挙したり、その選挙に立候補する権利を平等にもつ。ただし、法で定める制限や例外をのぞく。

第5条【請願】
 すべての人は、役所の応対すべき部門へ、文書により請願する権利をもつ。

第6条【宗教、信条】
(1)すべての人は個人か集団かを問わず、法律のもとで責任を問われないかぎり、自分の宗教や信条を自由に表明する権利をもつ。
(2)健康をまもるため、交通整理のため、あるいは混乱をしずめたり防ぐためならば、密室以外で上の権利を行使することは、法律で規制してよい。

第7条【表現】
(1)だれも、法律のもとで責任を問われない限り、思想や意見を出版するのにあらかじめ許可を得る必要はない。
(2)ラジオとテレビに対する規制は、法律で定める。ただし、それが放送内容をあらかじめ検閲することであってはならない。
(3)だれも、法律のもとで責任を問われない限り、思想や意見を上記以外の方法で公表するのにあらかじめ許可を得る必要はない。よい習俗をまもるためならば、16歳未満の人びとに公開される演し物は、法律で規制してよい。
(4)以上のことは、商業広告には当てはまらない。

第8条【団体】
 仲間と団体をつくる権利はみとめられる。みんなの秩序のためならば、法律でこの権利を制限してよい。

第9条【集会】
(1)集会やデモ(示威行動)をおこなう権利は、法律のもとで責任を問われないかぎり、みとめられる。
(2))健康をまもるため、交通整理のため、あるいは混乱をしずめたり防ぐための制限ならば、法律で定めてよい。

第10条【プライバシー】
(1)すべての人は、法律で定める例外をのぞき、私的な世界を尊重される権利をもつ。
(2)個人の情報を記録し公開するときに、私的な世界をまもるための規則は、法律で定める。
(3)個人の情報を記録したことやその使い道をその人に知らせ、またその訂正を受けるための規則は、法律で定める。

第11条【身体の不可侵】
 すべての人は、法律で定める例外をのぞき、身体を侵されない権利をもつ。 

第12条【住居】
(1)住む人の同意なしに住居に侵入できるのは、法律が定める場合で、しかも法律によって許可された者が行なう場合にかぎる。
(2)法律で定める例外をのぞき、上記のようにして住居へ侵入する場合は、あらかじめ身分証明書を見せ、侵入する目的を知らせなければならない。
(3) 住む人には、侵入したことをなるべく早く文書で報告しなければならない。国家の安全のため、あるいは法的な訴えにもとづき住居へ侵入する場合については、法律で定めた規則にしたがい、その報告を遅らせてよい。報告そのものをしなくてよいのは、報告すること自体が、国家の安全に必ず反する場合である。

第13条【通信】
(1)通信の秘密を、侵してはならない。ただし、法律にしたがい、かつ裁判所が命じた場合をのぞく。
(2)電話や電報の秘密を、侵してはならない。ただし法律が定める場合で、法律にしたがい権限を与えられた者か、あるいはその者から許可を得た者が行なう場合をのぞく。

第14条【私有財産】
(1)私有財産を没収してよいのは、みんなのためになり、完全な補償を確約でき、かつ法律が定めた、さまざまな規準を満たしている場合にかぎる。
(2)緊急事態で、私有財産をすみやかに没収することが必要な場合は、完全な補償を確約する必要はない。
(3)政府が、みんなのために私有財産を破壊するか使えなくし、あるいは財産権の行使を制限した場合、法律にしたがい、完全に、あるいはその一部を補償させる権利が生じる。

第15条【自由】
(1)法律で定める場合をのぞき、だれの自由も奪ってはならない。
(2)裁判所の命令によらず自由を奪われている人はみな、裁判所にその釈放を求めることができる。それに対し、裁判所は法律で定める期間のうちにその人を法廷で証言させ、法に反して自由が奪われていると判断したら、ただちに釈放を命じなければならない。
(3)裁判にかけるために自由を奪われている人には、その点を考慮して適切な期間のうちに裁判を行わなければならない。
(4)法律によって自由を奪った人には、基本権の行使を制限してよい。ただし制限してよい権利は、使うと自由を奪った意味がなくなるものに限られる。

第16条【遡及処罰の禁止】
 どんな行為も、行なった時点での法律に反していないかぎり、処罰してはならない。

第17条【裁判を受ける権利】
 だれも、法律でその権利を認められたことについて、裁判を受けることを妨げられない。

第18条【弁護される権利】
(1)だれでも、訴訟や政府への請求を行なうために、必要な手助けを受けることができる。
(2)お金がない人も、裁判の手助けを受けられるようにするための規則は、法律で定める。

第19条【仕事】
(1)仕事の口がじゅうぶんに確保されるようはたらきかけるのは、政府の義務である。
(2)労働者の法的地位に関する規則、労働者をまもるための規則、また労働者と使用者の共同決定に関する規則は、法律で定める。
(3)すべてのオランダ国民には、自由に仕事を選ぶ権利がある。ただし、法律で定める制限や例外をのぞく。

第20条【福祉】
(1)住民の社会生活を保障し、富を配分することは、政府の義務である。
(2)社会保障を受ける資格に関する規則は、法律で定める。
(3)オランダに住むオランダ国民で、社会生活を営むことができない人には、法律で定める基準にしたがい、政府の手助けを受ける権利がある。

第21条【環境】
 国土を住むに足るものにし、環境をまもり向上させることは、政府の義務である。

第22条【健康】
(1)政府は、人びとの健康を増進するための諸策を講じる。
(2)じゅうぶんな住まいを得られるようはたらきかけるのは、政府の義務である。
(3)政府は、社会と文化の発展や、余暇活動が活発になる条件をととのえる。

第23条【教育】
(1)教育は政府の、尽きることのない課題である。
(2)教育を行なうことは、自由である。ただし政府はそれを監督し、やりかたを法律で定める教育に関しては、教育者の能力や倫理を法律にしたがって調べる。
(3)公的な教育に関する規則は、みなそれぞれの宗教や信条を尊重しながら、法律で定める。
(4)公的な普通初等教育は、政府がすべての自治体に、じゅうぶんな数の学校を置いて行なう。そうした教育の機会が与えられていれば、法律に定める範囲でそこから外れてもよい。
(5)全体またはその一部を公的なお金によって設置される学校が満たすべき要件は、私立学校における教育方針の自由を尊重しながら、法律で定める。
(6)普通初等学校に対して定める要件を満たすことで全体を公的なお金によった私立学校は、その質を公立学校と同じに保たなければならない。その要件を定めるさい、私立学校において教材の選択、および教師を選任する自由は、とくに尊重される。
(7)私立の普通初等学校には、法に定める条件を満たせば、公立学校と同じ規準にしたがい、公的なお金を割り当てる。私立の普通中等教育や高等教育へ公的なお金を割り振るための条件は、法律で定める。
(8)政府は、教育の状況を毎年、国会に報告しなければならない。

第9章 付則

その9
 第16条は、「戦争犯罪に関する布告」によって処罰される犯罪にはあてはまらない。
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by souansyuu | 2005-07-08 06:21 | 人権条項

人権条項:日本国憲法
第3章 国民の権利及び義務

第10条【日本国民の要件】
 日本国民たる要件は、法律[国籍法]でこれを定める。

第11条【基本的人権の享有と性質】
 国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与へられる。

第12条【自由・権利の保持義務、濫用の禁止、利用の責任】
 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。

第13条【個人の尊重、生命・自由・幸福追求の権利の尊重】
 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

第14条【法の下の平等、貴族制度の否認、栄典の限界】
1 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
2 華族その他の貴族の制度は、これを認めない。
3 栄誉、勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴はない。栄典の授与は、現にこれを有し、又は将来これを受けるものの一代に限り、その効力を有する。

第15条【公務員の選定罷免権、公務員の性質、普通選挙と秘密投票の保障】
1 公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。
2 すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない。
3 公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する。
4 すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない。選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問はれない。

第16条【請願権】
 何人も、損害の救済、公務員の罷免、法律、命令又は規則の制定、廃止又は改正その他の事項に関し、平穏に請願する権利を有し、かかる請願をしたためにいかなる差別待遇も受けない。

第17条【国及び公共団体の賠償責任】
 何人も、公務員の不法行為により、損害を受けたときは、法律の定めるところにより、国又は公共団体に、その賠償を求めることができる。

第18条【奴隷的拘束及び苦役からの自由】
 何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。又、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない。

第19条【思想及び良心の自由】
 思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。

第20条【信教の自由、国の宗教活動の禁止】
1 信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。
2 何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。
3 国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。

第21条【集会・結社・表現の自由、検閲の禁止、通信の秘密】
1 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
2 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

第22条【居住・移転・職業選択の自由、外国移住・国籍離脱の自由】
1 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。
2 何人も、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を侵されない。

第23条【学問の自由】
 学問の自由は、これを保障する。

第24条【家族生活における個人の尊厳と両性の平等】
1 婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。
2 配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して制定されなければならない。

第25条【生存権、国の生存権保障義務】
1 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

第26条【教育を受ける権利、教育の義務、義務教育の無償】
1 すべて国民は、法律(教育基本法第三条第二項)の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。
2 すべて国民は、法律(教育基本法第四条)の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。

第27条【労働の権利・義務、労働条件の基準、児童酷使の禁止】
1 すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。
2 賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律(労働基準法)でこれを定める。
3 児童は、これを酷使してはならない。

第28条【労働者の団結権・団体交渉権その他団体行動権】
 勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。

第29条【財産権の保障】
1 財産権は、これを侵してはならない。
2 財産権の内容は、公共の福祉に適合するやうに、法律(民法第一編)でこれを定める。
3 私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。

第30条【納税の義務】
 国民は、法律(憲法第八十四条)の定めるところにより、納税の義務を負ふ。

第31条【法定手続の保障】
 何人も、法律(刑事訴訟法等)の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。

第32条【裁判を受ける権利】
 何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪はれない。

第33条【逮捕に対する保障】
 何人も、現行犯として逮捕される場合を除いては、権限を有する司法官憲が発し、且つ理由となつてゐる犯罪を明示する令状によらなければ、逮捕されない。

第34条【抑留・拘禁に対する保障】
 何人も、理由を直ちに告げられ、且つ、直ちに弁護人に依頼する権利を与へられなければ、抑留又は拘禁されない。又、何人も、正当な理由がなければ拘禁されず、要求があれば、その理由は、直ちに本人及びその弁護人の出席する公開の法廷で示されなければならない。

第35条【住居侵入・捜索・押収に対する保障】
1 何人も、その住居、書類及び所持品について、侵入、捜索及び押収を受けることのない権利は、第三十三条の場合を除いては、正当な理由に基いて発せられ、且つ捜索する場所及び押収する物を明示する令状がなければ、侵されない。
2 捜索又は押収は、権限を有する司法官憲が発する各別の令状により、これを行ふ。

第36条【拷問及び残虐な刑罰の禁止】
 公務員による拷問及び残虐な刑罰は、絶対にこれを禁止する。

第37条【刑事被告人の諸権利】
1 すべて刑事事件においては、被告人は、公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける権利を有する。
2 刑事被告人は、すべての証人に対して審問する機会を充分に与へられ、又、公費で自己のために強制的手続により証人を求める権利を有する。
3 刑事被告人は、いかなる場合にも、資格を有する弁護人を依頼することができる。被告人が自らこれを依頼することができないときは、国でこれを附する。

第38条【不利益な供述の強要禁止、自白の証拠能力】
1 何人も、自己に不利益な供述を強要されない。
2 強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない。
3 何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない。

第39条【刑罰法規の不遡及、二重刑罰の禁止】
 何人も、実行の時に適法であつた行為又は既に無罪とされた行為については、刑事上の責任を問はれない。又、同一の犯罪について、重ねて刑事上の責任を問はれない。

第40条【刑事保障】
 何人も、抑留又は拘禁された後、無罪の裁判を受けたときは、法律(刑事補償法)の定めるところにより、国にその補償を求めることができる。

第10章 最高法規

第97条【基本的人権の本質】
 この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。
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by souansyuu | 2005-07-04 06:50 | 人権条項